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リュカ.第10回公演+時間堂「vocalise」公演情報

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2006/10/25

脚本家と演出家の往復書簡(7):演劇をやる動機 

一功さま

お返事おそくなってごめんなさい。一雨ごとに寒さが増しますが、お変わりありませんか。明日からはまた晴れて暖かくなるみたいですが、いよいよ来週の本日11月1日水曜日はプレビュー公演ですし、公演終了後まで好天がつづきますように。

モチーフとモチベーションのお話がありましたので、演劇をやる動機について書きます。演劇を始めたきっかけ、なんとかっていう舞台を観て感動したとか、具体的なことはありません。漠然と演劇を選びました。始めたあとに両親がともに俳優だったことを知って面食らったのですが、不思議なこともあるものだなと思います。


高校生の頃はとにかく異性にモテたかったと思っていたのですが、それならバンドでもやれば良かったのに、演劇ではモテるわけありません。今は若い人たちが演劇やったらモテる、と思えるようにがんばらないとなあと思っています。俳優として成功したかったのですが、演出や劇作もやらされました。初めて脚本を書いたときは、たしか既成の人気劇団の脚本を上演したくなかった、というのが主な動機だったと思います。その後何作か戯曲を書きましたが、いつも上演したい作品、できる作品がないから、というような消極的な理由なように思います。

やがて演出家としての活動を主にしたのですが、それはやっていて一番充実感があるからです。稽古場にいて公演のことや演出のことを考えるのは、自分の生活の中で一番喜びあふれる瞬間だと断言できます。それが自分の脚本だとか他人の脚本だとか、俳優との仲がいいとか悪いとか、そういうことはまるで関係なく、ただただ純粋に演劇を考えつくりあげるという行為が楽しい。演出をやる動機は、演出をやることそのものにあるのです。

演劇をやっていて楽しいとか、これが自分の生き甲斐だとか、十代の頃は思っていた気もしますが、今では大変で苦しいことばかりです。そして、本当の意味で楽しい事というのは、楽ちんなことではなく、それなりにしんどい思いをするなかにだけあるんだな、とぼんやり分かってきました。楽しいかと聞かれると即答しづらいですが、充実していることは間違いないです。

蛇足ながらモチーフの話もします。私が戯曲を書くときは、とくにモチーフを決めることはないです。出演者のあてがきもしません。箱書きというあらすじのようなものと、最後の情景を決めて、あとはそれに肉付けをする作業、というのが私の描き方です。お話が面白くなるように、人の性格や出入り、その場で起きる事象や事件には気を遣って書きますが、とくに個性的な行程や独創的な作業というのはないです。

なぜならば、何千年も人間が作り続けている物語というものにはもう独自のものなど無く、自分が思いついたものを独創的だと思うならばそれは単に過去を学んでいないだけだと思っているからです。二十一世紀に生きる演劇人たちは、すべて模倣の中に生きています。論点は、独創的かどうかよりも、面白いかどうかだし、また、模倣であっても個性がないわけではなく、模倣のなかにどうしてもぬぐい去れない個性のあとが残せる作家が、現代の優秀な作家なのではないでしょうか。

今回もお堅い話になってしまってごめんなさい。どうも私はご機嫌斜めなようです。一功さんは、ご機嫌麗しからざるときは、どうやって気分転換されますか? 私には旅行が一番なんです。なかなか行かれませんけれど。
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コメント

  1. 池田ヒロユキ | URL | -
    あー、ご機嫌ナナメな時の文章なんだコレ。なんか、えーっと、・・・ゴメンナサイ。
    (2006/10/25 01:14 :: 編集)
  2. 黒澤世莉 | URL | -
    お堅い文章書いたので恥ずかしかったからご機嫌のせいにしただけで、
    どちらかというとそっとしておいていただけると。
    (2006/10/25 09:03 :: 編集)

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  リュカ. - Lucas [lyka]

Author:  リュカ. - Lucas [lyka]

リュカ.第10回公演+時間堂
「 v o c a l i s e (ヴォカリーズ)」
Lucas [lyka] 10th note (in alliance with Jikando)
" v o c a l i s e "
2006年11月2日(木)?6日(月) 王子小劇場

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